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13 2016

秘めた憧れの実現~立山から槍へ その⑦最後の高みへ、そしてその憩い

2015.9.23


夜のさなかだ。

暗いうちの出発のために目覚め、トイレに行こうとすると、漆黒の通路で、かの知り合いは、星空撮影に余念がない。

いったい、寝たのだろうか。


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テントを畳み、真っ暗な中、声をかけて、出発する。前日の出発と同じ、3時15分だ。

林の中の急登をまっすぐ登っていく。ヘッドライトに照らされた、限られた視界の中で、ちいさな山の世界が息づく。

そういえば、昨年は、雨の中、撤退の足を急いだ道だったな。ここは。

一時間ほど登って、森林限界は越えているが、いまだ暗く、視界は効かない。

昨年辿った記憶を追い、幅広い稜線を三俣蓮華岳へと向かう。

薄明りで、稜線がうっすら見えるようになってくる。

左側は、切り立ったカール壁のはずだが、その姿は実感できない。

前方に、暁の東の空を背景に、ワリモ岳と鷲羽岳がわかる。




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ヘッドライトで、三俣蓮華岳の頂上への指導標を確認する。





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いまだ薄暗い、三俣蓮華岳頂上で、数人の登山者と会う。三俣山荘泊りの人たちだろう。

五時過ぎた。




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双六への道に入る。


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あの、槍を、今日は目指す。


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黒部五郎を振り返ってみる。




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日の出はあのあたりか、燕岳の稜線だ。


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北を見る。

手前の鷲羽岳、ワリモ岳から、水晶岳、赤牛岳の稜線が伸び、その向こうに、遠く、立山と劒が見えている。

何日もかけて、歩いてきたんだ。





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劔岳と立山。

手前、三俣蓮華の頂上の登山者と、右に赤牛岳が見えている。


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薬師岳だ。二日前にあの頂を踏んだ。


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雲海に浮かぶ、加賀の白山。


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いずれは再訪したい、笠ヶ岳。


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双六岳へは稜線を辿る。

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雲の上から、朝日が顔を出す。

ようやく、日の光に包まれる。


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双六岳の、のびやかな稜線。


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朝靄の向こうに、燕岳、餓鬼岳。


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中道の分岐だ。ここは、頂上を踏んでいく。


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朝日を浴びる、北鎌尾根。


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餓鬼岳、唐沢岳。


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大天井岳から燕岳の表銀座が伸びている。




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槍が岳へのプロムナード。


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双六岳を振り返って、見る。


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三俣蓮華岳、祖父岳、水晶岳。こっちからみると、水晶岳は、別名の黒岳が似合う気がする。


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餓鬼岳、唐沢岳のアップ。いずれ、行こう。


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巻き道の分岐だ。双六小屋はもうすぐのはず。


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双六小屋前。朝食をとる。7時過ぎ。でも、もう4時間歩いている。

トイレと水くみ。


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双六池とテント場、そして奥に笠ヶ岳。


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笠ヶ岳のアップ。


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双六小屋を後に、西鎌尾根を登り始める。

振り返る、三俣蓮華岳。


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双六岳と、双六小屋。



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こちらは、三俣山荘。


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鷲羽岳から、野口五郎岳




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鷲羽岳と、祖父岳と、三俣蓮華岳。


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45分ほどで、樅沢岳に登りつく。

この西鎌尾根、これからいくつものピークを登下降していくが、残念ながら、槍ヶ岳の登りが始まる千丈乗越あたりと、

ここでは標高があまり変わらない。

ちっとも、高度を稼げない、西鎌尾根。



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焼岳、乗鞍岳、御岳


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表銀座の蛙岩がわかるね。


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望遠で見た、鏡平小屋。




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登っては、下り、延々と、それを繰り返すのだ。

日が照り付け、暑い。

でも、抜ける青空、草紅葉、きれいだね。






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まだまだ、登り、下りは続く。


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硫黄尾根近く。確かに、硫黄のにおいがしたよ。


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荒々しい、硫黄尾根。隣が北鎌尾根で、その向こうが、大天井岳だ。


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あと、4.8キロだそうだ。




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硫黄乗越から。後ろに見えている、野口五郎から鷲羽岳への裏銀座縦走路も、大展望だろうな。


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焼岳と乗鞍岳のアップ。


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高瀬川へと落ちていく、沢。横切っている稜線は、竹村新道だ。


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硫黄尾根のごつごつ。


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大槍と、北鎌尾根。





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まだ、まだ・・・


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左俣乗越。蒲田川左俣の源頭らしい。

出発してから6時間半。疲れてきた。座ると、10分くらい居座ってしまう。



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いよいよ、槍が大きくなってきた。


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北鎌尾根の独標だ。


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独標から大槍への稜線。さすがに、北鎌尾根。


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千丈沢。奥は、燕岳だ。


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野口五郎岳と、むこうに針ノ木岳も。


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岩稜帯に鎖がある。けっこう疲れて、慎重になる。


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大槍を眺めながら、10分ほど座り込む。


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あとは、登りあげるだけかあ・・


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ガスが下りてくる。




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やっと、千丈乗越だ。下ろうと思えば、槍平に下れる。


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望遠で、槍ヶ岳山荘の裏を覗く。


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飛騨沢の登山道が、ジグザグにきれいに見えているよ。


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さあ、さあ、今回の縦走、最後の登りだ。

じっくり、じっくり、最高点へと登っていこう。


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槍のてっぺんに人がたくさんいるよ。


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見下ろす。

登ってきた、登ってきた。


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最後のジグザグに入った。

うーん、12時過ぎた。


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もう、ちょっとだ。

でも、曇ってきた。






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きたーーーーっ、槍の肩、とうちゃーく。

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おおっ、稜線を越えて、向こう側が見えた。

この瞬間て、感激するな。

真正面の常念岳のピラミッドが美しい。


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しばし、ひと時を、憩う。

さすがの槍ヶ岳山荘も、ビールの350ml缶以外の飲料は、すべて完売とのこと。

いや、ビールさえあればいいよね。

穂先を眺め、呆然とする。

いや、歩いてきたもんだなと。


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つづく。。
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