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16 2016

秘めた憧れの実現~立山から槍へ その① 室堂へ入山、ガスガスの出だし。

2015.9.19


幸運が味方しないと、日程の長い縦走をサラリーマンが実現するのは、基本、難しい。

シルバーウィークというものと、たまたまそこに一致した、好天が、ぴったり、日程とあったということなのだ。

一言で、「よかったーー」というしかない。

自分の山は、達成感を求めてのもの。自分で設けた目標を実現すること。課題を持って、それを乗り越えること。
人との比較ではない。
登山は、自己実現的なもの。自分一人の人生の課題みたいなものだ。


山岳部のころ、10年以上先輩のパーティーが、劔から槍への縦走を、夏山合宿で実現した記録を、見たときの、感動を今でも覚えている。テントを背負い、おそらく40キロにもなるキスリングを背に、長躯、北アルプスの、主稜線をたどったものだ。
10人近くの高校生が、何事もなく、そろって、最後に上高地に降り立つまで、無事に、こんな縦走を成し遂げるのは、並大抵ではない。
現代の話ではない。今の軽量化されつくした装備など、想像がつかない時代のことだ。

やってみたいが、今なら、装備も軽く、いざとなれば、小屋も整備されているし、一人ならできると思うが、そんな休みは、なかなか取れないし、だいたい天気が持つとは限らない。予備日を入れれば、かなりな日数になる。
でも、これがやれたら、こんな達成感は、ないだろうな。
自分向きの山。。。そうなんだ。ぴったりだ。。


あこがれは、憧れであって、実現性を考えたことは、あまりなかったのだが、ふとシルバーウィークの日数に目が行ったとき、あれっ、と思った。これって、行けるかも。

黒部五郎あたりを考えていたのだが、どうも効率が悪いなと、ふとに見たら、縦走してしまったほうが、便の良いことにも気づいた。

扇沢に車を置き、アルペンルートで室堂へ。劔を雷鳥沢からピストンし、翌日に五色が原へ向かい、一路、槍へ。。上高地に降りたら、松本に出て、大町、扇沢と、車を回収する。
そんな計画だ。

夜半に自宅を出発、扇沢には、三時前についた。無料駐車場は、ゆるくいっぱいになっていたが、止める場所に困ることはなかった。
とりあえず、ホッとして、仮眠体制に。

駐車場は、人や車の動きがあり、わりとざわめいていた。

一番のトロリーバスに合わせて、起きる。

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晴れあがっている。朝日を浴びて、列に並ぶ。

室堂までの片道、6000円を超え、思わず、カードで払った。



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トロリーバスで10数分、黒部ダム駅。


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ダムよりおくに、裏銀座の眺めるが、雲が覆っている。


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立山には、虹がかかっていた。

湿っている。

知り合いの親子連れと、ここで、出会ったが、雷鳥沢で子連れの人たちとテントだとのこと。

劔を目指すので、こちらも同じ、と言って、離れたが、雲行きを見ているうちに、だんだん、考えが変わっていった。


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立山は、ガスガスだ。。



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室堂は、雨。。。

途中のガスガスで、考えたくないが、予想できていたが、これには、少し、呆然。

で、この段階で、劔をパスしようと、ほとんど決めた。ひどいよ。。。


結果論だが、午後にかけて好転したので、行ってもよかったし、雨のテント泊にはならなかったのだが、

最後に、これが効いてきた。これでよかったのだ。

ここで一日使っていたら、大快晴の黒部五郎も、視界を取り囲んだ北アルプス全山のシルエットも、

見ることはなかっただろうし、だいたい、黒部五郎、西鎌から槍への長い行動の日が、雨になっていたのだから、

幸運というほかはない。たかが一日だが、こんな大きな違いもなかった。振り返って思うと、だ。




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最初から、雨合羽とは、あまり考えてはいなかったが、気を取り直して、身支度を整え、一の越へ向かった。

劔はパスしても、立山には登っておかないと、長躯縦走の、形が付かない。

一ノ越から、雄山をヒストンすればよい。空身で。

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頭でわかって、気持ちで半信半疑だが、人混みから抜けて、雨の中、6日間のテン泊装備で歩き出す。

さすが軽量化の時代、槍まで行くというほど、重いとは感じない。普通の縦走の感じだ。


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歩くうちに、なんとなく、雨は小降りになってきて、いつの間にか、明るくなってきた。

そして・・・・



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なんだ、晴れてきたじゃないか。


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おーーーーーーー


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おーーーーーー


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つづく・・・


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