東北に住んでいたからだ。
それまで、丹沢や奥多摩、奥秩父、八ヶ岳に北アルプス、南アルプスの一部しか知らなかったが、
東北の山は、様相が全く異なっていた。
鳥海山には、東北の移り住んで、5年ほどたってから、仲間に誘われて、8月の終わりに訪れた。
それは、みごとにさわやかな、気持ちのいい山だった。

午後から登りだし、御浜小屋にとまった。
西日は、はるか下、日本海のみなもに反射して、何とも言えない、美しい模様を、描き出していた。
そして、その上を、絶妙に雲が配され、時とともに傾く太陽の影を、つぎつぎに、彩っていっていた。
ここには映っていないが、粟島が、くっきり見えていたことを思い出す。
翌日、晴れあがった、初秋の空の下、火山礫を攀じて、最高点に立った。
こんなところによく、と頂上の神社には驚いたが、さまざまな表情の多彩さが、凝集されているのが、鳥海山の魅力なのだろうと思った。
ついでに思い出すと、狭い頂上で出会った若者が、中高一貫校であった母校の同窓生であることが分かり、写真を撮られた。
その後連絡はなく、それがどなたかは記憶に残っていない。
ともに登った仲間は、それぞれ日本のあちこちに散って、元気にしているはずだ。
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