アルプス級の山が初めての人たちであることを考え、二泊三日の計画を立てたが、
彼らの都合で一泊二日の希望という。
かなりきつい。
実際、一泊で行く人は多いけれど、あまり賛成しない。
よく聞く、夕方遅くなって小屋に到着、また暗くなってから到着、という行動の仕方は、
どうかと思う。
自分で遭難の原因作っているようなものだ。
歩き慣れ、そのコースの経験があり、自分の力がわかって初めてできるものだ。
で、本当に早く帰らなければならない若いメンバー以外には、前日に出発してもらい、
僕らは彼らを追っかけることとした。
前日出発は、女性の同僚と、その彼氏、友達の三名。
僕は、若い同僚のイケメン君と二人で深夜に出発、早朝から歩いて彼らを追うことになる。
コースは、
上高地-横尾-槍沢ロッジ-馬場平-殺生ヒュッテ(泊)-槍ヶ岳
槍ヶ岳からは、僕以外は往路を下山、僕一人で、天狗池を巡り、もう一泊して下山、
というもの。
前日発の三人は、横尾山荘に泊まる予定。
槍沢ロッジあたりで合流、と約束した。
夜11時ころ、イケメンのBくんを車で出迎える。

沢渡駐車場は、大橋の駐車場はいっぱいだったが、市営第二駐車場はまだ空きがあった。
すごい数の車で、また次々に入ってくる。
二時間ほど車中で仮眠する。

五時40分の一番のシャトルバスに間に合うように、四時半に起き、簡単な朝食をとって準備していると、
相乗りタクシーに誘われる。
一台に五人乗れば、協定料金の4000円を五で割り、ひとり800円になる。
シャトルの往復が2000円だから、お得だという。
駐車場の出口にタクシーが何台も待機して、次々に客を乗せて出ていく。
で、六時に上高地着。
シャトルバスも、連休とあって、一番はもっと早く走り出していたようだ。

奥穂がきれいに見えている。
すごく良い天気だ。

西穂稜線、朝日浴びて輝く。

登山者は、続々と出発していく。
その波に乗って、我々もそそくさと発つ。
気温は低く、ダウンを着ていく。
汗はかかない。
明神までちょうど40分。
ここでダウンを脱ぐ。

前穂の東壁が、まぶしく光っている。


梓川沿いをひたすら歩く。


徳澤のキャンプ場も、大盛況。
いい休日を過ごしている人たち。

徳澤園のカフェなどの案内。
ここは、まだまだ観光スポットとの境。

この道すがらは、前穂の東壁が美しい。
特に、朝がいい。
写真にはべた光線でよくないけど、観察するのには、よくわかる。


さらに奥、横尾まで来ても、テントはたくさん。
しかし、ほとんどが登山者。

前穂の北尾根だ。

横尾から、さらに奥へと歩を進める。
森の中の道は、こういう光にあふれると、ほんとに美しい。

最初の内は、屏風岩が高く見えているが、すぐに支尾根にさえぎられてしまう。



ここが、槍見河原。
ほんとに、穂先が見える。
すごい天気だ。


一の俣の沢。以前は、ここを常念乗越に上る道があったはず。



沢の流れが、朝日を浴びて、ほんとにきれい。

続いて、二の俣の橋を渡る。

二の俣沢と槍沢の本流の合流。

さらに沢沿いを行く。
この天気のもと、本当に気持ちによい道だ。
ただし、寝不足と荷物の重さがなければ。。。

と、ここで予想外の出会いをしてしまう。
槍沢ロッジで待っているはずの、先行した仲間たちが、下ってきたのだ。
聞くと、一人の調子がすぐれず、登ることを断念したと。
体調を崩しているらしい。
連日遅くまで仕事をして、無理がたたったのかもしれない。
気の毒だが、仕方ない。

下るにしては、やけに陽気な三人を見送る。

さて。。。
一年越しの彼女の希望だっただけに、こちらも残念。
それに、せっかく大勢ということで、
食糧にはいろいろと工夫をしてきたのだ。
焼き肉、お汁粉、おもち、グラタン。。とかね。。
心配だった天気がこんなに良くなって。。
ちょっとこちらも意気消沈してしまった。。
。。。つづく。
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