いろいろ考えましたが、従来通り、テントを担いでいくことにしました。
昨年夏の剣岳以来、突如、毎週登山などと言ってそれまでの一年に一回か二回、大きな山に登るだけで過ごしてきた生活を一変させ、日常的に山登りをするようになって、ほぼ一年。
身軽に登ることが普通になっていたのですが、やはり、山の基本は、生活道具をすべて背負って、山を何日も歩くことだと、今回も立ち戻ることになったわけです。
食料も、米をちゃんとたくこととし、フリーズドライなんて、持っていきません。
(奥穂では、二食付で泊まり、昼食はフリーズドライ中心。。)
でも、何とか軽くしたくて、これまでの重装備をいくつか、対策して軽くなるようにしてみました。
ともあれ、ごちゃごちゃ準備していたら、寝るのが遅くなり、出発は、なんと、午前九時。
車で高速を走り、小諸の次の東部湯の丸ICでおりて、松本には13時頃に入りました。
松本の梓川の堤防の上の通りから、常念岳方向を見ています。
雲は沸いていますが、夏らしいいい天気です。

梓川をさかのぼり、上高地への道に別れを告げて、安房トンネルを抜けていきます。

そして、新穂高温泉の登山者用無料駐車場には14時半に到着。
車は満車、とか言っていましたが、係員が無線で誘導してくれ、無事、停めることができました。
準備を整えて、15時前に出発。
やっぱり、荷物が重いので、なんかよたよたしていました。

新穂高温泉バス停の近くの洗面所で、鏡に映して、セルフ撮影。荷物がでかい・・
隣にあったはずの、無料の温泉がなくなっていました。。
下山後、どこの温泉に入ればよいのだ・・??

バス停近くの登山案内所に、あらかじめ用意した登山届を出して、いよいよ山に入りますが、最初の登り勾配が結構きついのです、ここは。
何軒かのホテルの前を通り、西穂高ロープウェイの乗り場を抜けると、ようやく、山に入る林道になり、ほっとします。
観光地から、途端に山の世界です。
でも、けっこうたくさんの下山者とすれ違う。
みんな、軽快に歩いてくる。。
こっちは、歩き出して十数分なのに、荷物の重さと暑さに、意気消沈して、ふらふらしています。。
この段階で、稜線にはテントをもっていかないことに、決定してしまいました。
こんな状態じゃ、とても右俣にしても、南岳新道にしても、1000mの高度差をテント持ち上げる気力はないや。。
槍平をベースキャンプとしよう。稜線では、二食付の小屋泊りだ。
すっかり、軟弱化しています。
しばらくで、一般車通行止めのゲートに来ます。

振り返ると、錫杖岳の特徴的な稜線がまぶしい。


林道を、元気な下山者と時々すれ違いながら、よたよた歩いて、早速休憩もして、でも、ほどなく穂高平への近道に出ます。
車道を離れて、山道に入ります。
いきなりの急登ですが、すぐにトラバースになります。
でも、けっこう足元が危ない。




みっちり20分、登らされて、穂高平に着きます。
ここは、穏やかでいいところです。
登山者でごった返す上の山小屋とは違い、ほとんどの人は、ここを通りすぎます。
泊まり場所としての価値はあまり大きくないから、混まない、騒がしくない、のんびりしている。
だから、今日はここにテント張って、のんびりします。
でも、ここから、槍ヶ岳から奥穂高岳までの主稜線が、全部見えるのですよ。
これがすごいんだ。
見えているのは、涸沢岳。

引っ込んだところが、右の奥穂高岳から下ってくる、白出のコル。
コルいっぱいに建てられた穂高岳山荘が、よく見ると見えます。

結局テントは三張。混んでいる方です。
米を炊き、タイカレーのレトルトパウチを温めます。
タイカレー、けっこう高いのですよ。普通のレトルトカレーの3-4倍するからね。


わがテント。。
実はもう15年使っていて、けっこうやばくなっています。

食事が終わって、見上げると、中岳がくっきり。
あさっては、あそこを歩くのです。

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