fc2ブログ
30 2011

奥穂高岳、一気呵成の12時間行動。。。その③

頂上から、蒲田川側を見下ろします。右股と、白出沢の出会いがよく見えます。

あそこから一気にここまで登る道がありますが、すごい高度差です。

蒲田川沿いの道は、何度もたどっていて、なつかしい。

okuho-046.jpg


いよいよ、下ります。

なんだなんだで、今日中に帰ろうということになり、上高地まで1500mの大下りです。



okuho-047.jpg


白出のコルに向かって下ると、正面に涸沢岳とその斜面に刻まれた登山道がよく見えます。

槍ヶ岳の方から、岩稜帯の上下を繰り返して攀じてきて、涸沢岳を超えると普通の道に変わり、ほっとしたことを思い出します。

okuho-048.jpg

穂高岳山荘はすぐ下に見えますが、ほとんど最後は切り立っていて、鎖やはしごが連続し、擦れ違いで待ち時間が多くなります。
従って、見えている山荘に中々着きません。


okuho-049.jpg




okuho-050.jpg




okuho-051.jpg


白出のコルの穂高岳山荘から、涸沢を見下ろします。

正面の屏風岩の頭が低く見えます。

あの周囲をぐるっと回って帰るのです。

okuho-052.jpg


コルから涸沢への下りは、ザイテングラードと、なぜかドイツ語みたいに呼ばれる、要は支稜です。

下り始めは、まだまだ残っている雪渓を渡ります。

okuho-053.jpg


前穂高岳からの北尾根は、本当に特徴的です。

okuho-054.jpg


このルートで特筆すべきは、やはりお花畑ですね。

シナノキンバイの黄色い花が、一面に広がっています。ミヤマキンポウゲもあったような気がする。


okuho-059.jpg


白いのは、ハクサンイチゲかな。

okuho-058.jpg



okuho-060.jpg


前穂の北尾根は、いくら見ても見飽きない。

辿ったことはないけれど、一度は行きたい。

左から6峰、5峰、4峰、そして本峰(1~3峰)。

いくには、ザイルいるけど。


okuho-055.jpg



傾斜は十分急で、元気な中高年登山者の団体がどんどん登っていきます。




okuho-063.jpg







okuho-061.jpg


急なくだりを終え、カールの底を左に回っていきます。

まだ、雪渓の上も、上手に行けばしばらく下れます。


okuho-062.jpg



見上げると、小屋は見えませんが、白出のコルが見えています。


okuho-064.jpg


涸沢岳。 右のとんがったのは、「涸沢槍」と呼ばれる尖塔。

誰かが、「あっ、槍ヶ岳だ」なんて叫んでました。


下から見ると、確かに、まさに槍ヶ岳。

okuho-065.jpg


見ていると、ヘリが飛んできました。

旋回しつつ、涸沢ヒュッテのヘリポートに何かを下ろし、すぐ飛んで行ってしまいました。


okuho-066.jpg



涸沢小屋のテラスにたどり着き、休憩です。

まずは、生ビール、そしてソフトクリーム。

おはぎも売っていましたが、それは我慢。

でも、うまそうだった。。。。




okuho-067.jpg




okuho-071.jpg



カール底からの前穂高と吊尾根。まだ七月なので、雪渓も大量に残っています。


okuho-070.jpg



さて、涸沢小屋に別れを告げ、いよいよ下山です。


okuho-068.jpg




okuho-069.jpg

吊尾根がだんだん遠くなります。

なんか、名残惜しい。


okuho-072.jpg


行く手の左側には、横尾の本谷が見えています。

あそこを辿って、槍と穂高の稜線、大切戸の最低鞍部に突き上げていくコースを、一度は行きたいな、と思ってしまう。



okuho-073.jpg




okuho-074.jpg


急な下りをジクザクに辿り、本谷の流れにおりつく。


ここまでの道、素晴らしく手入れされていて、アスファルト道路の様だった。

下りも、すいすい下れた。

やはり、日本でも有数のメインルートだけある。

明日は平日だからか、ご高齢の方々の団体登山者と、何度もすれ違った。


okuho-075.jpg


本谷橋を渡る。


okuho-076.jpg




okuho-077.jpg



見上げると屏風岩。


okuho-078.jpg




okuho-079.jpg


しばらく行くと、横尾の岩小屋跡。



okuho-081.jpg



涸沢からほぼ二時間、梓川にかかる、横尾の橋に来た。

大変立派な吊橋ができていて、びっくり。


okuho-082.jpg




okuho-083.jpg


ようやく、山道の下りは終わりだ。






関連記事

4 Comments

devilman  

タジさんへ

たくさんの年配の方も登っていらっしゃいました。
日程をゆっくりとれば、無理なコースではないようですよ。
山小屋も、道も整備されていますからね。
まだお若いんでし、ぜひ、行ってみてくださいね。

2011/08/02 (Tue) 01:10 | EDIT | REPLY |   

タジ  

No title

素晴らしい!!の一言です
憧れの山だが私には雲の上の話
もっと若い時から登山始めてたら・・・なんて後悔してます
息子さんはやはり山男に成長していきそうですね

穂高小屋への梯子を下っている写真
現場じゃないのに足が竦んじゃった^_^;

2011/08/01 (Mon) 07:56 | EDIT | REPLY |   

devilman  

俄歩人さんへ

コメントありがとうございます。
息子がどうしても帰りたいというので、せっかく涸沢に泊まり、
初めて前穂の北尾根のモルゲンロートが見られるのを楽しみにしていたのに、
またも通過するはめになりました。
ザイテングラードにしても、涸沢からの下りにしても、他の山に比べたら、
極上の道整備だったので、擦れ違い待ちは別にして、快適に下れました。
横尾着が二時半ですから、まあ、帰れますよね。。。
もう一回、この夏に槍穂高周辺に来たいな、と思っていますが、
おっしゃるように、季節の変わる頃が興味をそそります。

2011/07/30 (Sat) 11:12 | EDIT | REPLY |   

俄歩人  

さすが俊足

 こんにちは devilmanさん
この時期の奥穂から涸沢~上高地への降りは 待機待機の連続で
健脚・俊足のdevilmanさんにとっては、苛々だったのでは・・・。
それにしても新装の岳沢小屋から、前穂はパスとしても奥穂越えで
一気に下山とは。
勿体ない気もしますが、流石にお若い頃鍛えた体は違いますね。

 私も穂高は好きでいまだに何年か置きに訪れておりますが、
最低でも3泊しなければ歩けない昨今です。
涸沢が色づく頃になるとまた歩きたくなります。
素敵なレポート、ありがとうございました。
 

2011/07/30 (Sat) 07:45 | EDIT | REPLY |   

Leave a comment